おいしい旅（3）おたる北運河かもめや

小樽駅から歩いて15分ほどで宿に着きました。
一昨年もお世話になった「かもめや」さん。
宿に近づくと、暖かい灯が見えてきました。
この宿に泊まりたくて、わざわざ苫小牧から電車に乗ってきたのです。まぁ、小樽へ来るフェリーもあるのですが、時間的にちょっと厳しかったのでこういう行程になりました。

戸を開けて中に入ると、息子さんが出迎えてくださいました。
宿帳を書いたら、部屋へ。






この部屋も一昨年と同じです。
あ、でも壁にかかっている絵が替わっている。

室内はガスストーブでほっかりと暖めてありました。
さすがに夜になると気温も下がり、すっかり冷えていた体が温まります。ぬくもりは人を幸せにしますね。






荷物を片付けていたら、入浴OKの合図が聞こえて来ました。
この宿は、お風呂洗面トイレは共用となっています。
今日宿泊しているのは私だけということなので、早速お風呂に入り、使った後はお湯を落としておく。出て来た頃には、喫茶兼食堂は既に明かりが落としてありました。
こんな風に、必要以上のサービスはしない、適度にほっとかれる所も心地よい。










翌朝。
７時にセットしておいた目覚ましに起こされました。ほっておいたら、多分まだまだ寝ていたに違いありません。それほど居心地がいいのです。

食堂のほうからはトントントンと食事の準備をする音が聞こえてきます。
着替えて、顔を洗っていると、水がとても冷たくて休み休みでなければ手が切れそうに感じる。。寒い時は無意識にお湯を使ってきて、いかに自分の体が軟弱になっているかということに気づくのでした。

8時になったので食堂に向かうと
これこれ。女将さん手作りの朝ご飯です。
「小樽で昔から食べられて来たふつうの朝食」と仰っていますが、私は、どこで食べるよりも美味しい、最高の朝ご飯。と思っています。



ご飯を食べながら、女将さんと話をする。
雪の話。歳を取るにつれしんどくなるよねとか。
といっても、こちらで降る雪の量とは比べ物にならない北の地ではあります。
旅の話などをするうちに、「船に乗るのは入院するようなものかしらね。忙しい日常を離れて、ゆっくりとした時間のなかで自分をリフレッシュできる」などと仰る。
なるほど、そうかもしれない。
これから船に乗るときは、「しばらく入院します」と言って出かけようかw

と、気がついたら、あっという間に2時間経ってしまっていた。
もう、このまま話をしていても、いや、そのほうが楽しいに違いないのだが、せっかく小樽に来たのだから、その辺りを歩いてみたい思いもある。
女将さんにお勧め等も教えてもらい、宿を後にしたのでした。